2月4日(日)、「日野文化フォーラム」をわたむきホール虹ふれあいホールで開催しました。
7回目となる今回は日野町文化財保存活用地域計画策定応援事業として「ふるさとのまつり継承と後継者の育成」をテーマに180人もの方にご参加いただき、ふるさとのまつりや文化について共に学びました。
神調社によるふれ太鼓で開演。
第一部のステージ発表では、日野曳山保存会による日野祭囃子を町の子供たちも一緒に演奏いただきました。なじみの囃子に体を動かさずにはいられない方もおられました。
上野田神調社 社長 石井剛史氏による「映像で見る日野祭神調社」では上野田の日野祭の一日をスライドを交えて詳細に説明いただきました。祭りに参加していてもなかなか目にできない神事やその進行について詳しく知ることができました。
鳥居平で新たに立ち上げられた「日野雅楽会」のみなさんに雅楽「越天楽」を演奏いただきました。鳥居平区で「綿向神社宮商社楽人座」を初めとして150年以上受け継がれてきた日野町が誇る伝統芸能です。悠久の響きにみなさん耳を澄まして聴き入られていました。
中山芋競べまつり保存会の会長高岡良三氏に中山地区で約850年もの間受け継がれている国の重要無形民族文化財「芋競べ祭」について発表いただきました。祭りが豊作か不作かを占う行事であることや、祭りの準備の様子、茎の長さを比べてもなかなか勝負がつかない様子などをユーモアを交えて楽しくお話しいただきました。
第二部はパネルディスカッション、「まつりの継承と後継者の育成」をテーマにコーディネーター 井上ひろ美氏(日野町文化財保存活用地域計画策定協議会会長)、日野曳山保存会会長 外池多津彦氏、上野田神調社社長 石井剛史氏、日野雅楽会代表 後藤まり氏、中山芋競べ祭保存会会長 高岡良三氏が登壇されました。
外池氏:祭囃子を幅広く子供たちに繋いでいこうとしている。まつりが好きな人を日野町に呼び込みたい。
石井氏:8歳男児が神子に選ばれるが、子供の人数が足りない。神調社では祭で一番神様に近い行事を経験できる。
後藤氏:鳥井平で150年続いているが、広く奏者を募りたいので新たに同好会として立ち上げた。いろいろな神社の祭事に参加することができる。どなたでも歓迎する。
高岡市:若者の減少で今まで通りにはできないが、続けようという人でやる。参加した若者が自慢できる祭にしたい。祭を消さないために形は変えていってよい。
井上氏:それぞれが課題に直面しつつも継続の道を選んでいることから、地域の人だけで頑張るのは大変。行政の協力が必要。各団体の問題を共有できて非常に意味のあるディスカッションだった。と話されました。
安田教育長の総評では、「ふるさとの祭を再認識し、みんなで継承する大切さを知った。子供たちに日野を誇ってもらえる町にすることが大人の使命です。」と強く訴えられました。
文化懇談会としても、今回のフォーラムで得られた知見や各団体との繋がりを大切に活用して日野町の文化継承に努めて参ります。
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